
田園風景が続く白馬の山麓から、見上げるように聳え立つ北アルプスの山々。
八方尾根とは、白馬連峰と呼ばれる主峰のひとつ、唐松岳付近の稜線から延びる水平距離約7.5km、標高差約1,900mのなだらかな尾根を指していう。
ウインターシーズンには、本州屈指の難度を誇るゲレンデとして、日本はもとより今は海外からも多くのスキーヤーたちがこの地に集うが、高山植物で色づく夏山シーズンの八方尾根も見逃せない。
八方アルペンラインの終点、八方池山荘から標高2,060mの八方池までの約2.5kmは、木道・階段等で整備されたトレッキングルートになっており、「八方尾根自然研究路」の名で親しまれている。
ではこれから、その手軽に日帰りできる風光明媚な山歩きのコースを写真とともにガイドしよう。

このマップは、ゴンドラの始発駅になる八方駅で手に入る。名刺サイズほどに小さくたたまれているので見逃さないように。まあ、別になくても迷子になる心配はなさそうだけど...(笑)

自然研究路へのアプローチは、ゴンドラリフト「アダム」への乗車から始まる。
クルマは八方駅周辺の有料駐車場に停めることもできるが、旅館街を7分ほど歩いて下れば、無料で利用できる八方第三駐車場がある。ここにはトイレがあり、温泉にも近いので車中泊をされる方には特にお勧めといえそうだ。

八方アルペンラインとは、八方尾根ゴンドラリフト-アルペンリフト-グラートクワッドリフトの3つを結ぶ経路のこと。総延長3,445m。標高差1,060mを一気に登り、わずか40分ほどで標高1,830mの第1ケルン・八方池山荘へと運んでくれる。
大人往復2600円... 好天に恵まれれば、きっと安く感じられる。

アルペンクワッドリフト。
足元に高山植物を見ながら、涼風の中を進んでいく...

オリンピックのスタートハウスが見えれば、まもなくアルペンクワッドリフトの終点。
いよいよガスに煙る白馬の山々が見え始める。
グラートクワッドリフトへの乗り換え道からの光景。ここはお勧め撮影ポイントの1つだ。

眺めの良かったグラートクワッドリフトを降りると、いよいよトレッキングが始まる。
道は木道や石畳で、緩やかな勾配が続く。

残雪が現れれば、まもなく第二ケルン。八方池山荘からここまではゆっくり歩いて45分ほどだ。途中の道沿いには希少な高山植物の姿が見られることも多いので、景色とともに自然の恵みを味わいながら歩いてほしい。トレッキングは山登りのように時間を気にする必要はないのだから...

ほんの数本だけではあったが、小さなクルマユリの花とも出逢えた。

第二ケルンに到着。いよいよクライマックスは間近である。
「ケルン」とは、登山で霧が出た時に道に迷わないように石を積んで作った道標のこと。

そしてゴールの八方池に到着。
八方池は、雪に押し流された土砂の堆積でできた自然の池で、サンショウウオやモリアオガエルなどが生息しているという。
なおこのように湖面に映し出される山の写真を撮りたい場合は、池の周囲の木道まで降りること。基本的に晴れていれば、ガスがかかっても待てば山が顔を出す可能性は高い。
また八方池から先も唐松岳まで山道は続いているが、ここからさらに約2時間30分を要する本格的な登山コースだけに、それなりの装備が必要となる。山は登りよりも下る方が足への負担は大きくなるので、たとえまだ午前中であっても無理は禁物。少し余裕を残して帰るくらいでちょうど良い。

今回もっともたくさん見られた花はシモツケソウ。線香花火のような咲き方をする綺麗な野草だ。
最後に...
真夏は日焼けと喉の渇きに対する準備を万全にしてからお出かけを
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